多重債務の大きな原因はクレジット(キャッシング)・サラ金・商工ローン業者等の高金利にあります。
わが国の公定歩合が年0.1%、銀行の貸出平均金利が2%以下という超低金利時代において、出資法の上限金利たる年29.2%は銀行貸出金利の10倍以上の大変な高金利です。この高金利で一旦借入れをしてしまえば、一般の市民(消費者)であれば誰でも家計を圧迫し返済困難に陥ってしまうことは目に見えています。
格差社会が広がる中で、多くの人がパート労働・契約社員等で収入の安定が確保できない環境の下にさらされています。金融広報中央委員会が実施した世論調査によれば、平成17年における貯蓄のない世帯の比率は全体の23.8%を占めており、このことは、生活に余裕資金のない世帯がリストラや病気などの突発的な資金需要に対応できずに29%もの高金利に手を出せば、たちまち生活が立ち行かなくなる現実を窺わせるものです。
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