中央労福協は連続講座「『つながる経済』で社会を変える!」の第4回を12月7日に開催し、フリーランス等で働く方々の権利を守るための法的規制をテーマとした前回に続き、そうした方々を包摂していく労働運動や共済について焦点をあて、運動に関わる関係者4名から現状や課題を学んだ。
多様な働き方が広がる中で、連合はフリーランスが抱える様々な困りごとを解決するためのサイト「Wor-Q(ワーク)」を2020年に立ちあげ、フリーランスが緩やかにつながるネットワーク会員や、団体扱いで加入できる「Wor-Q共済」を運営している。こうした取り組みについて、ナビゲーターを務めた伊丹謙太郎・法政大学大学院教授は「新しい社会の課題や困難に対しての労働運動や労働者福祉運動の側からのひとつの提案」と評価した。
連合の河野広宣総合組織局長は、連合の調査からみえてきた曖昧な雇用の実態、Wor-Qを立ち上げた思いや概要を報告し、フリーランスの方々に「一人で悩むことなく連合(0120-154-052)に相談して」と呼びかけた。
Wor-Q共済を提供しているこくみん共済coopの髙橋忠雄専務理事は、同共済ができた背景や制度内容、現状と課題を説明し、多様な働き方の人たちを包み込んでいく「たすけあいの挑戦」の意義や抱負を語った。
当事者であるウーバーイーツユニオンの長坂書記長は、ユニオン設立の経過や個人事業主として扱われている配達員の就労環境の実態や問題点を指摘し、「フリーランスや個人事業主は自由なので自己責任だとされるが、自由と安心は両立できる。そのためにユニオンで労災補償などを求めて活動していきたい」と述べた。
フリーランス労働をめぐるトラブルへの支援を行っている菅俊治弁護士は、相談の特徴や具体的な解決事例や障害となる点、フリーランス新法の現在地や今後の課題などについて解説し、「一人では世の中は変えられない。労働組合が拠点となって“社会的連帯”しよう」と訴えた。
登壇者によるクロストークでは、働く人たちが分断され連帯が困難な状況の中で“つながる”ことの大切さや、労働者だけでなく企業や産業全体を巻き込んでいく連帯の必要性、Wor-Q共済の意義と期待などについても議論を深めた。
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