中央労福協は3⽉9⽇、オフィス気象キャスター株式会社 気象予報士の岩谷 忠幸 氏をお招きし、「気象予報士が解説!気候変動と気象災害 ~私たちはどう立ち向かい、どう備えるか~」をテーマに第29回Web学習会を開催、121名が参加した。
前回からの「地球環境シリーズ」の第2弾として、気象予報士の岩谷氏から、今、世界で起きている気候変動の状況や、それを原因に頻発する気象災害についてどう備えるか、実際の災害遭遇した場合どう行動するかなどについて学んだ。
冒頭、岩谷氏のアナウンスによる2100年のある夏の日の天気予報が実演された。それによると、最高気温は東京43.6℃、名古屋44.0℃、熊谷43.6℃が予想され、熱中症で病院へ運ばれる人の累計が12万人にも上り、発生した台風は中心気圧895hpa、最大風速65メートルにも及んでいるという。
岩谷氏は、「2100年の平均気温は今より2.6~4.8℃上昇が見込まれるが、対策をすれば0.3~1.7℃に抑えることができる」と警鐘を鳴らした。
近年頻発する大型台風は、気温の上昇に伴う海水温度の上昇がその原因をなっていることや特に秋に発生する台風の上陸が危険であることなどに触れ、「気象庁などからの情報に着目して早め早めの備えや避難が大切だ」と話した。例え避難が空振りにおわっても、それは訓練だと思って、日頃から避難行動を意識することも必要だという。また、マイタイムライン(住民一人ひとりの防災行動計画)を立て、避難の方法やタイミングを確認しておくこと、地域のつながりが防災につながることから、地域で取り組みを進めることが大切と話した。
今回の「地球環境シリーズ」では、2回に渡り、温暖化に伴う気候変動やその影響、私たちができることなどを学んだ。中央労福協は持続可能な地球環境を繋いでいくため、引き続き地球環境に関わる課題について啓発活動に取り組んでいく。