基金の概要
猛威振るう新型コロナ ― 困難を抱えた人たちに寄り添いたい
2020年から新型コロナウイルス感染症が全世界的に拡大しています。我が国においても多くの人々が「感染拡大防止」と「社会・経済活動」のはざまの中で、生命・健康の不安と経済低迷による所得低下・雇用不安を抱えながら生活を送っています。とりわけ社会的に弱い立場にいる方々ほど深刻な打撃を受け、仕事や住まいを失い、困難を抱えています。
また、こうした様々な困難を抱えた人たちを支援する生活困窮者自立支援事業の相談員・支援員の方々は、自らが不安定な雇用でありながら、コロナ禍に伴う相談の急増に最前線で対応し、感染リスクを負いながらも日々相談者に寄り添った支援を行っています。支援者が疲弊し相談崩壊しないために「支援する側を支える」ことも重要だと、考えています。
私たちができることとしての一歩を
私たちはこうした状況の中で「労働者自主福祉として私たち自身ができること」として一歩踏み出し、2020年7月に本基金を設置しました。この基金による助成を通じて、①緊急生活支援、②困窮者支援に携わる相談員・支援員の応援、③就労・居住・生活支援事業の立ち上げ・拡充―を促進します。
新型コロナウイルス感染症は依然として終息の兆しが見えない中にあります。長期化することが予想される中で、コロナ禍に苦しむ人たちに対する生活・就労支援活動を支えるため、皆さんお一人お一人のお力をお貸し頂きたいと思います。「ろうふくエール基金」へのご協力をよろしくお願いします。
皆さんの支援によってできること
❶緊急生活支援
コロナ禍に伴う休業・失業、生活困窮、住居喪失などの困難を抱え、所持金のない相談者を公的援助につなげるまでの食料・宿泊等の緊急支援経費の一部、および就労支援訓練時の交通費など国や自治体の補助対象とならない支援経費の一部を助成します。
❷生活困窮者自立支援事業の相談員・支援員への応援
支援者が疲弊し相談崩壊しないために「支援する側を支える」ことも、とても重要です。このため、地方労福協が自治体より受託している生活困窮者自立相談支援事業の最前線で奮闘している相談員・支援員に感謝の気持を込めてエールを送り、ささやかながらも連帯の応援金を届けます。
❸就労支援、居住支援・生活支援などの事業への助成
地方労福協は、労働組合、労働者福祉事業団体、協同組合、NPOなどと協働し、様々な地域福祉活動に取り組んでいます。今回のコロナ禍に対しても、労働者福祉のネットワークが連携し、社会的役割を発揮していくことが期待されます。このため、地方労福協が実施もしくは関係団体と連携して行う就労支援、職業訓練、雇用創出、居住支援・生活支援などの新規事業の立ち上げ、またはコロナ禍に対応した事業の拡充を促進するため、その経費の一部を助成します。