内 容 |
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主催者としてあいさつする笹森会長 |
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講演する寺島所長 |
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講演する岡沢教授 |
中央労福協主催の2006年度全国研究集会が、6月8日(木)~9日(金)にかけて、札幌で開催されました。
今回の開催目的は
(1) 格差社会の進行など大きく変わる日本社会。その実態をあらためて見つめながら、私たちがめざすべき社会とは何なのか、21世紀にふさわしい政策とはどうあるべきなのか。こうした問題意識をもちながら、日本のみならず世界的な視野から学ぶ。
(2) 06年の重点活動である「全国の都道府県における地域を拠点としたワンストップサ-ビス(総合生活支援サ-ビス体制)の確立」について、できるだけ速やかな立ち上げをはかるために、先進的な地方労福協の紹介を基に全体での経験交流をはかる。ことで行われました。全国からは268名が参加し。熊本からは6名が参加しました。
以下研究集会の報告です。
「286名の参加の下、世界と日本、これからのネットワ-クづくりについて学ぶ」
冒頭、主催者を代表して中央労福協笹森会長より、「これからの地域運動の展開にあたり、我々全国ネットワ-クを持っているそれぞれの組織が支え役とならなければならない。その拠り所となるのが労福協であり、ワンストップ活動である」と挨拶された。
続いて北海道労福協の船水博理事長より主催県を代表して歓迎の挨拶、来賓として北海道経済部労働局の清兼盛司局長よりご挨拶をいただいた。
第1日目は、三井物産戦略研究所所長・日本総合研究所会長である寺島実郎氏より、「世界と日本-企業および労働組合の進路」と題する講演。世界情勢、日本の社会構造の変化の実態の分析に始まり、日本のこれからのあるべき進路について、グロ-バルかつ多岐にわたる視点から話された。
続いて早稲田大学社会科学部の岡沢憲芙教授より、「21世紀型福祉社会の構築-少子高齢化にどう政策対応するか-」と題しての講演。21世紀はますます多様性が大きくなっている時代であり、変化と変動の時代であることを前置きにして、スウェ-デンの労働・福祉の実態の紹介と日本との比較を挙げながら、これからの日本を考えるにあたっての示唆がなされた。
2日目は2部構成で、まず第1部では、「ワンストップサ-ビスの確立に向けたネットワ-クづくりへのスタンス」とのテ-マで、連合、労金協会、全労済、地域創造ネットワ-ク・ジャパンの各代表より報告。
「社会運動としての地域労働運動の強化の一環として、ワンストップサ-ビスの確立をはかっていく」(連合・大塚総合組織局総合局長)、「今我々が持っている様々のサ-ビスの提供を中心に参画していきたい」(労金協会・横山常務理事、全労済・小池常務理事)、「この取り組みは日本社会を揺り動かしていく一つの始まり。力を合わせ、手を携えて行動していきたい」(地域創造ネットワ-ク・ジャパン・田中専務理事)。
今回のネットワ-クづくりに対して、それぞれの団体の立場から一層連携を深め、勤労者の暮らしに関わるサポ-ト体制を作り上げていきたいとの表明がされた。
続く第2部では、中央労福協・菅井事務局長の座長で、この課題について先進的に取り組んでいる4つの地方労福協からそれぞれ取り組むにあたっての経過や現状、抱えている様々な課題についての報告とパネルディスカッションを行なった。
「目に見える労福協、行動する労福協をスロ-ガンに、各事業団体でも改めて棚卸しして、退職者、高齢者が増えていくこれからの時代にどう対応していくかを見直した。活動主体も現役はもとより、退職者、一般市民で構成している」(石川・才田専務理事)、「2007年問題を含め、21世紀型の新たな勤労者福祉の活動を考えると、各団体のこれまでの自前主義をいったん封印して、各事業団体の前向きの統廃合をし、資金・人材・ノウハウを生み出していく。またNPOとの協業も始めていくことで現在準備中であり、今年の10月にはサポ-トセンタ-を立ち上げたい」(静岡・石井会長)、「相談活動にしても職業紹介にしても、始めてみて、県民のニ-ズは十分にあることがわかったし、活動実績をみて、行政からも評価・支援をもらっている。行動すれば必ず道は開かれる。活動の中で様々な情報が集まり、そこにまた人が集まる。集まれば我々の影響力も大きくなる」(山口・井上生活安心ネット事務局長)、「全てがそろったところで始めるのではなく、できるところからやっていくことが大事だ。労福協や連合など内部の力だけでは絶対できない。外部の力をどう取り入れていくかが解決の道。また必要な財源については、自分たちで稼いで事業をおこなっていくことである」(沖縄・玉城専務理事)。
まだ最初の一歩を歩みだした労福協は数こそ少ないものの、それぞれの状況に応じて着実に新たな労福協活動の1ペ-ジを切り開いてきており、現在検討を開始している他の労福協に対しても大きな示唆となった。「始める前はいろいろ不安や心配もあったが、始めて本当に良かったと思う」という山口県労福協の象徴的な言葉をあらためて全体で受け止め、2日間にわたる研究集会を終了した。
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