多重債務のない社会をめざして
「利息制限法の改悪」と「特例高金利」の阻止を求める
決起集会と請願デモ
「労働者福祉中央協議会(中央労福協)」が後援団体となり、日本弁護士連合会主催の決起集会が10月17日(火)11時から、日比谷公園大音楽堂で開催された。当初は千人規模での予定であったが、連合や中央労福協、全国の日弁連関連組織の絶大な支援を受け、2,000人を超える開催となった。
決起集会は、主催者を代表し、宇都宮健児氏(日弁連上限金利引下げ実現本部本部長代行)より「多重債務問題の元凶となっている利息制限法の改悪阻止や特例金利の廃止や金利引下げ」について最後までたたかい抜くとの挨拶がなされた。その後、中央労福協・菅井義夫事務局長が「今国会に提出される自民党の最終案は業界の意向に配慮したもの。年間8,000人もの経済苦・借金苦による自殺者の現状を5年間も先送りする自民党案には断固反対し、金利の引き下げ、グレーゾーンの廃止、特例なき改正法の即時実施にむけてたたかいぬこう」との強い決意表明を行った。
総決起集会では以下の5項目を主とする国会要請文を採択し、国会に向けてパレード(デモ行進)に移った。
- 利息制限法の金額刻みの変更は絶対に止めてください。
- 出資法の上限金利は、小額短期貸付・事業者貸付の例外を設けることなく一律に、直ちに、利息制限法1条の制限金利まで引き下げてください。
- 貸金業規制法第43条の「みなし弁済」規定は撤廃してください。
- 出資法における日賦貸金業者及び電話担保金融などに対する特例金利は廃止してください。
- 「保証料」「手数料」などの名目での出資法及び利息制限法の脱法を禁止してください。
日弁連に続き労働団体、消団連に司法書士会や被害者団体が連結するという混成部隊のパレード(それだけに今回の自民党法案に多くの生活者が反対しているという世論の結集を意味している)約2,000人は、霞ヶ関の官庁街にシュプレヒコールと旗を靡かせ一路国会議事堂に向けてパレードした。
衆議院、参議院それぞれの議員面会所では、自民党を除く全ての政党からパレード隊は大きな拍手で迎えらた。また、決議集会で採択した国会要請文を各政党に手渡したが、それぞれの政党の国会議員からは「要請に基づき最後までたたかい抜く」と力強い宣誓がなされた。