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第63回定期総会を開催 - 2018~2019年度の活動方針等を決定

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2017年11月22日

 中央労福協は11月22日、東京都内のホテルラングウッドにおいて第63回定期総会を開催し、2018~2019年度の活動方針を決定した。2018~2019年度は「2020年ビジョン」の最終年度となる。「連帯・協同でつくる安心・共生の福祉社会」の実現に向け、残された課題に全力で取り組み、2年間の活動を進めていくことを確認した。 総会には、164名の代議員(委任40名)をはじめ、来賓や傍聴を含めて合計238名が参加した。中央労福協・吉田正和副会長の挨拶で始まり、議長団に冨永紅代議員(全労済常務執行役員)、相馬寛人代議員(青森県労福協事務局長)を選出した。

 主催者を代表して挨拶した中央労福協・神津里季生会長は、「世界的に協同組合の役割への評価が高まっている。協同組合自らがその社会的価値と力量を高め、労働組合と協同組合がともに運動する主体として、より強固なものにしていく必要がある。」と呼びかけた。また、中央労福協がこの間、重点的に取り組みを展開している奨学金問題について触れ、「これまでの高い壁に風穴を開け、今後の拡充への道を開いた給付型奨学金制度の創設は、304万筆の署名やアピール賛同の取り組みなどの運動の成果であり、さらに大きな運動にしていこう。」、生活困窮者自立支援制度については「施行3年後の見直しを迎えている。誰もが社会的孤立をせず、人と社会との繋がりの中で自立できるよう、制度のさらなる充実強化が必要である。」と訴えた。

 続いて来賓として、連合・逢見直人会長代行、厚生労働省雇用環境・均等局・宮川晃局長、日本弁護士連合会・加藤裕副会長、国際協同組合年記念協同組合全国協議会(IYC記念全国協議会)・前田健喜事務局長、奨学金問題対策全国会議・岩重佳治事務局長よりそれぞれご挨拶を頂いた。

災害対応、生活困窮者自立支援事業、ライフサポート推進など幅広く意見

 議案審議では、「東日本大震災・原発事故から6年8カ月が経過したが、未だに約6万人が県内外避難生活、6千人以上が仮設住宅生活をしており、息の長い取り組みが必要である。」(福島県労福協・佐久間代議員)、「熊本地震からの復興は進んでいるが、一部の国道や鉄道について修復見通しが立たない、未だ4万2千人の住民が帰宅できない等の状況が続いている。災害規模に関係なく、国全体の支え合いの制度を考えていく必要がある。」(熊本県労福協・末長代議員)との意見や要望が出された。

 また、「ライフサポートの推進については、各地方連合との連携によって進めていく必要があり、4団体の協議は重要である。定期的に協議の場を設け、地方における協議の基本フレームを中央から示してほしい。」(大分県労福協・吐合代議員)、「生活困窮者自立支援について、労福協や連合、労金、全労済等がともに協同して、地域の支援体制を作っていくことが必要。また、中小企業勤労者福祉サービスセンターについて、全県化(広域化)を目指した取り組みを進めており、中央労福協からも継続的な支援をしてほしい。」(徳島県労福協・林代議員)などの要望が出された。これらの意見、要望に対し、中央労福協・花井事務局長は「積極的に受け止め、共に取り組んでいく。」と答弁した。

 討議を経て、第1号議案・2016~2017年度活動報告、第2号議案・2017年度会計決算報告および会計監査報告、第3号議案・2018~2019年度活動方針案、第4号議案・2018年度予算案などすべての議案が承認された。

 第5号議案・役員改選では、神津里季生・会長、花井圭子・事務局長が再任されたほか、以下の通り新たな役員体制が確認された。また、スローガンは下記の通り採択された。

スローガン
 連帯・協同で安心・共生の福祉社会をつくろう!
 ① 労働者自主福祉運動の推進で、地域に共助の輪を広げよう!
 ② 教育費負担を軽減し、だれもが安心して学べる社会を実現しよう!
 ③ 貧困や排除のない社会をめざして、生活・就労支援を強化しよう!

新役員体制

会長 神津 里季生 (連合・会長)
副会長 松谷 和重 (フード連合・会長)
南部 美智代 (連合・副事務局長)
山中 しのぶ (電機連合・中央執行委員)
勝野 圭司 (全建総連・書記長)
吉田 正和 (労金協会・副理事長)
﨑田 弘 (全労済・代表理事・専務理事)
和田 寿昭 (日本生協連・専務理事)
古村 伸宏 (日本労協連・理事長)
黒川 悟 (東部労福協・会長)
事務局長 花井 圭子 (連合・参与)
会計監査 弥久末 顕 (基幹労連・事務局長)≪新任≫
佐藤 順一 (紙パ連合・中央書記長)≪新任≫
阿野 豊 (全労済・常務理事)

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