11月11日、中央労福協は第45回Web学習会を開催し、118名が参加しました。今回は、地球温暖化防止全国ネット事務局長の平田裕之さんから「気候変動とデコ活」と題して、お話をいただきました。
平田さんからは、このまま温暖化が進んでいった場合、2090年には逃げ場がなくなることが予測されており、将来のために今すぐに対応していかなければならないこと、昨今の気候変動により、大雨や台風のリスクの増加が懸念されていることなどを、データを挙げて説明いただきました。
また、自然災害の死者数より熱中症の死者数の方が多くなっており、エアコン利用が命に直結している状況などを指摘、現状に対する当面の対応についても提起をいただきました。
さらに猛暑によって、コメなど農作物に高温障害が出ている状況や、海水温の上昇により、将来はサーモンやいくらなどの人気のすしネタなど、食卓から多くの食材が消えるかもしれないとの予測も話されました。
そのうえで、エアコンを動かす電気は必要だが、地球温暖化は何とかしなければならず、脱炭素を実現しないといけないということでみんな悩んでいるが、日本の場合、それが生活の質を脅かすものとしてとらえられていることが問題だ、ということを強く指摘されました。そうではなく、脱炭素こそが生活の質を高めるものであり、生産性を向上させ、産業構造の大転換と成長をうみだすものであるという、発想の転換が必要だとの提起がされました。
そしてそれは、思っている以上に身近なものだということを、住宅を例にとって、窓の性能や、エアコンの手入れ、冷蔵庫の買い替えやなど、できることが数多くあることを指摘されるとともに、環境省の進める「デコ活」の取り組みの具体例である「今日からできるデコ活3選」として、節水型のシャワーヘッドの利用や、運送業の再配達をやめて置き配やスマホを活用すること、通勤を電動アシスト自転車に切り替えることなど、具体的なわかりやすい提起がされました。
最後に、脱炭素のとりくみは何か我慢するということではなくて、ちょっとしたものを買う時のアクションであるとか、行動様式を変えていくところでたくさんできることがあるということを理解してほしいとのよびかけがあり、学習会を終了しました。
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