中央労福協は2月9日、LGBT法連合会 事務局長の神谷 悠一氏を講師にお招きし、「ジェンダー平等やLGBTQをめぐる課題と対応」をテーマに第40回Web学習会を開催、119名が参加した。
冒頭、なぜ職場でジェンダー平等やLGBTQをめぐる問題について取り組むのか、職場でのパワハラ等についての取り組みと同様、全ての人に関わる「人権の課題として」捉えると解説。「男女平等」と「性の多様性」はジェンダーに関する規範が課題となる点で通底していると話された。
その上で、LGBTQに関するよくある勘違いを例に基本的な用語・知識について説明されると共に、性自認や性的指向といった性の構成要素は自分の意思や教育等で変えられることではなく、異性愛者が明日から「異性愛」を辞めることができないことと同じであると呼びかけた。
また、現在も多くの当事者が差別等を回避するため「当事者である」ことを開示できず、「同性パートナー」の話を「異性のパートナー」等の話に偽ることがあり、話を変えるにあたっては様々な「性別分け」をふまえた内容にする必要があると話す。そういった日常会話における困難について「当事者の日常を体感しよう」として、「休日に同性パートナーとでかけた話」の例題を「異性のパートナー」とでかけた内容に校正するワークが行われた。
神谷氏は今回のテーマに取り組む意識として、「例えば足の速さが標準的な人が100メートル、速い人が120メートルを同時に走った場合、後者が先にゴールする事もあるが、その人が20メートル不利な状況は変わらない。それと同じように、社会的に20メートル不利になってしまっていることをどう考えるかということではないか」と提起した。