中央労福協は第38回Web学習会を12月14日に開催し104名が参加した。講師にJAM会長の安河内賢弘氏と、同組織グループ組織化推進局の藤岡小百合氏をお招きし、「JAMにおける外国人労働者の支援および組織化の取り組み」と題して、ご講演いただいた。
冒頭、安河内会長は「日本で生活している外国人労働者は毎年増加しており、2022年には180万人超となった。外国人全体だと約300万人が生活しており、移民大国と言われているフランス(約400万人)に追いつくのは時間の問題で、日本は既に移民大国と言える。その中で、少なからず大変な思いをされている方がおり、一人でも多く救うために努力している。彼らを救うことができるのは労働運動だけだ」と訴えた。
続いて藤岡氏から、JAMの体制、外国人からの相談件数と相談経路、在留資格について解説があり、「セクハラ及び雇用調整助成金の不正受給」「即日解雇及び不当労働行為」などの具体的事例について、経緯や資料、音声などを交えて報告があった。また、技能実習の問題点として、転職の自由が無いなどの人権侵害があること、給与は基本最低賃金である等について指摘があった。
まとめに「直接会社に改善を求められるのは団体交渉権のある労働組合だけ。たまたま労働者が外国人であっただけで、日本の企業で起こっている労働問題であり、明日は我が身だと考え、日々の相談を受けている。問題とは、起こっていることを知ることで初めて問題になるものであり、本日は皆さんに知ってもらうことができて良かった」と語った。