トピックス

第35回Web学習会「分断社会の見えない貧困 現政権の少子化・雇用対策から考える」

トピックス

印刷

2023年9月20日

 中央労福協は9⽉15⽇、中央大学法学部教授の宮本 太郎 氏を講師に迎え、「分断社会の見えない貧困 現政権の少子化・雇用対策から考える」と題して第35回Web学習会を開催、151名が参加した。
 
 学習会では「新しい生活困難者層」についてや政府の少子化・雇用対策と貧困との関係、新たなセーフティネットの展望などを学んだ。
「新しい生活困難者層」とは、低所得不安定就労、ひとり親世帯の孤立・生活困窮、軽度の『軽度の知的障害』、低年金・孤立等の人たちであり、これらは、コロナ禍により浮き彫りとなった。
 宮本氏は、「日本の貧困層はSOSを出さず、庶民の間で広がる分断と緊張関係があり、貧困が見えにくく、最後は『拡大自殺』のようなかたちで爆発することもあり、放置すると急速に伝播し地域の活力を奪っていく」という。
 対策として、3つの社会層(安定就労+社会保険、新しい生活困難層、福祉受給層)に対し、オーダーメイド型の多様な働き方と補完型所得補償(児童手当、住宅手当、ベーシックインカム型保障)が提示された。
 まとめとして、「新しい生活困難層」にも届く、子ども支援を軸とした少子化対策、「リ・スキリング」(新しいスキルを身に付け業務につくこと)による雇用対策、多様な就労のかたちと前述の補完型所得補償を組み合わせる新しいセーフティネットが必要だと話された。

TOPへ