中央労福協は9月16日、第23回Web学習会を開催した。「ジェンダーと労働について」をテーマに立教大学・首藤若菜教授より講演を受け94名が参加した。
学習会では、「ジェンダーとは何か」から説明され、人により性自認・性的思考・性役割がそれぞれ異なることから、その組み合わせにより、多様な性「ジェンダー」が存在すること、ジェンダーはアイデンティティであり、これを認めることが基本的人権を保障することであると首藤氏は述べた。一方、日本を含め世界全体の社会はまだまだ男女に二分する社会であり、「男性らしさ」「女性らしさ」を求めると男女格差は大きくなると警鐘を鳴らす。
賃金にも男女格差がある。背景には、男性が管理職、女性が補助的業務に就く傾向が大きいことがあり、例えば長時間勤務や肉体労働など男性が良かれと思って女性を気遣う「配慮」が結局のところチャンスを奪う「排除」につながるという。この問題の解決には、男性のワークライフバランス支援こそが大切であり、管理職に女性がなりやすい働き方の多様性が求められる。
最後に、労働組合・労福協にも男女格差の実態があること、「配慮」なく活動できるための方法について示唆をいただき学習会を終えた。