中央労福協は11月21日、厚生労働省に対し生活困窮者自立支援制度等の見直しに関する要請を行った。
生活困窮者自立支援制度および生活保護制度は改正法施行後5年の見直しの時期にあたり、厚労省は社会保障審議会の関係部会で検討を進めている。中央労福協はその検討状況に応じ、生活困窮者自立支援事業を実施している地方労福協などの現場の関係者を交えて生活・就労支援連絡会議で2度にわたり議論し、主な論点に関して要望事項をまとめた。
要請では、中央労福協・南部美智代事務局長より要請書を米田隆史生活困窮者自立支援室長に手交し、要請内容について説明するとともに、支援現場から寄せられた声も伝え、「現場の声として受けとめてほしい」とお願いした。
米田室長からは「要請いただいた内容は方向性としては大きく変わらないと思っている。財源や法改正が必要なもの、運用の改善などいろいろあり、一定の制約がある中で、なるべく見直し、改善をはかっていきたい」として現在の検討状況についてもコメントをいただいた。
意見交換では、相談支援員の雇用の安定と処遇の改善や委託契約のあり方の見直し(総合評価、複数年契約など)について、労福協から現場の実態をお伝えし、制度を支えるスタッフが一生の仕事として誇りをもって安心して働けるよう改善を要望した。また、全国どこでも支援が受けられるよう任意事業の必須化や事業の拡充についても要望し意見交換を行った。